子どもたちに何を残すのか! 都市計画道路は要らない
今から約5年前の2015年12月、東京都が都市計画道路小金井3・4・1号線、3・4・11号線を優先整備路線に選定し、パブリックコメントを開始しました。住民は立ち退きを強いられ、国分寺崖線と野川の上に、巨大な人口構造物ができてしまう…居ても立ってもいられませんでした。すぐに市役所都市計画課へ行き確認したところ、東京都の計画だからと、まるで他人ごとのような態度。どこに道路ができるのかを示す地図は閲覧のみで持ち出し禁止。これはおかしいと自ら地図を作成してSNSに上げたことが、私の道路問題への最初のアクションでした。
高度成長期に東京都が一方的に「決定」したものの事業化される気配もなく、凍結にされた都市計画道路は、東京中に張り巡らされています。その路線のほぼ全てを「必要」と判断し、根本的に見直すことなく整備を推進する東京都の振る舞いは、暴挙というほかありません。将来の人口減少が明らかな中、地域コミュニティと自然を壊して道路を新設する必要があるのでしょうか? パブリックコメントには圧倒的多数の反対の声が寄せられました。小金井市は地方自治体として、本気を出して東京都に見直しの意思を伝えるべきです。
先が見えないコロナ禍において、大幅な減収が予想されます。私たちの生活も、どんどん追い詰められています。貴重な税金を何に使うのか。道路ができれば便利になる。それは当たり前のことです。しかし、便利を追い求め、貴重な都市の自然を損ない、心休まる風景を失うことが、今を生きる私たちの最善の選択でしょうか。子どもたちに手渡したい環境は、どんなものなのか。安田けいこと小金井・生活者ネットは、皆さんと一緒に考え、行動していきたいと思っています。 (安田けいこレポート141号から)
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