子どもの権利条例を活かすまち 松本市の視察から
・田頭祐子のゆうゆう通信20号から、小金井市議会厚生文教委員会の視察報告です。
子どもの権利条例を活かすまち 松本市
小金井市は来年の3月で、子どもの権利に関する条例制定10周年を迎えます。「権利」と「義務」がセットで語られ、子どもの「我がまま」はオトナの躾けが出来ていないから。この日本の伝統的子ども観は、この10年変わっていません。
それどころか、子どもの不登校やいじめ、児童虐待も増えています。小金井がせっかく持っている子どもの権利条例をもっと活かし、子どもが本来持つ「伸びる力」を誰もが発揮できるよう、環境を作るのが大人の責任です。そしてそれをまちづくりのルールに定めたのが「子ども権利条例」です。
小金井市議会厚生文教委員会で視察した松本市では、条例に、推進計画、普及・啓発、検証機関、子どもの救済を位置づけています。子どもの権利相談室「こころの鈴」では、子どもの相談が年々増加しています。約3割の子どもが大人から嫌な事をされた経験があり、しかも「我慢した」子どもがほとんどでした。松本市では、子どもの話をじっくり聞いて、元気が回復できる事の重要性を確認したと言います。
「こころの鈴」が出来て、「福祉と教育委員会の連携が取り易くなった」と言われた事が印象的でした。子どもの利益を最優先する立場で責任と権限を持ち、子どもの話をじっくり聞き元気を回復する場があることが大事です。今その場が、小金井の子どもたちにも求められているのです。(市議会議員 田頭祐子)
◆松本市子どもの権利相談室「こころの鈴」・・・松本市のHPから