私たちは昨年小金井・生活者ネットワーク福祉部会を中心に、田頭ゆう子とともに政策会議を開き、10項目以上にわたった2009年度福祉政策をつくりました。そのなかで以下の重点政策をお伝えします。
●訪問医療・看護を充実します。
国は医療費抑制のために、入院日数や療養病床を削減し、病院から在宅へ医療を移しています。しかし地域医療の受け入れ体制が整わない現状では、家族の負担はさらに大きく、特に老老介護や一人暮らし世帯は深刻です。
小金井市の現状はどうでしょう。24時間体制で往診してくれる医師がどのくらいいるのか、心細いかぎりです。また、在宅での治療は眼科や歯科、整形外科など複数機関にまたがるので、医師や看護師、ヘルパーなどと十分な連携が必要です。
さらに病院と地域医療が連携し、退院後も医療から介護まで切れ目のない診療計画を提供するサービス「地域連携クリティカルパス」を導入すれば、病院から地域医療に戻ったときも早期にリハビリが始められます。
生活者ネットワークは訪問医療・看護を充実し、身近な地域で最後まで自分らしく暮らすことができるまちをめざします。
●車椅子でも、自立した暮らしを続けるまちにします
4年前、生活者ネットワークは、車椅子でも自由に移動できるように、車椅子対応のトイレを提案し、公共施設で改善する事ができました。今回は銀行のATMの操作が車椅子でも可能かどうかを調査しました。その結果、市役所内のATMではカードの挿入口まで手が届かず、自力で金の出し入れができないことがわかりました。「高齢になっても障害をもっていても、自分でできることは自分でやりたい。」とは誰もの共通の願い。生活者ネットワークは移動の自由を保障し、自分らしい暮らしができるまちづくりに取り組みます。
●福祉のよろず相談窓口を身近な地域につくります。
いきいきと在宅で過ごすためには、人と人との関わりが欠かせません。特に、高齢で1人暮らしの方や障がいを持った方など、誰かと話がしたいときに、いつでも気軽に行ける場所が必要です。また、介護保険では対応できない電球の取り替えや、買い物や用事を頼むなど、お互いに助け合うことができる拠点になります。公共施設の一角を有効活用し、たまり場として運営を市民団体に委託するまた、地域コーディネーターを置き、人と人、人と団体をつなぐ役割を担ってもらう「よろず相談の窓口」の機能をつくることを提案します。