「登記される見通しが立たないため、URは引き渡しの延期を申し出、買い取りには至っていないけれど、市民待望の施設だから、予定どおり開館します」という内容です。取得議案は議会で議決されず白紙に戻ったため、暫定的にUR(都市再生機構)が運営管理します。けれど問題が解決すれば市は買い取ると、URに約束しています。
しかし買い取りの基になる権利変換や登記がいまだ不透明であり、買い取った場合の財政負担は将来につけを回すほど膨大です。年間2億3千万円のランニングコストに加え、さらに利息も年間2億円プラスされます。URの責任で管理運営し、市の文化事業は市の責任で行い、市民の使用料金に補助金を出すシステムを導入すれば、財政の負担はかなり軽減されます。介護や医療、教育への予算が今後削られても「買い取り」が必要と考える市民はどのくらいいるのでしょうか。限られた財政のなかで、市民が何を優先するかが問われているのです。